中華料理 福臨(ふくりん)(愛媛県今治市)

中国→今治 ――― 先代から25年に渡る今治での挑戦

中国の福建省を9歳で巣立つ
現在、店長でありご主人の翁 祖欽(ウェン ズーチン)さんと、二人三脚で「中華料理 福臨」を営むオーナーの山崎英子さんは中国の福建省出身。
お父さんが、遠く離れた地 “今治” で中華料理屋を開店する25年前に故郷を巣立った。
桜井や松本町、更には松山市でも中華料理屋として挑戦を続ける父の傍ら、山崎さんは小学・中学・高校を今治で過ごす。
高校卒業後は大阪の大学に進学し、その後も10年間を大阪で会社員として働いた。
一方その頃、南高下町に新たに拠点を移した先代は、店名を改め「中華料理 福臨」を誕生させるーーーーー
(移転前の店舗写真)
結婚後、大阪から今治へ
「中華料理 福臨」が南高下町で営業されていた頃会社員として大阪にいた山崎さんは、当時、遠いアルゼンチンでスーパーの経営をされていた現店長の翁さんに知人を介して出会い、結婚。そして、それを機に今治へ戻ることとなる。
山崎さんに連れられアルゼンチンから今治に来た翁さんは、先代である義父(山崎さんのお父さん)の元で修行を開始。
瞬く間に力をつけ、また、四川出身という特徴を生かしつつ刺激的な辛料理も習得した。
修行を終え、独立
4年間の修行を終えた翁さんは、山崎さんとともに現在の北鳥生町にお店を移し、2020年3月に独立。
しかし、新たなるスタートを切った翌月に、コロナが到来した。
「テイクアウトを上手く活用しながら乗り切りました。」と話す山崎さんは現在、幼い息子さんと3人で過ごす。
「子育てをしながらだから、両親も時々手伝いに入ってくれますが、基本は主人と二人でお店をやってますね。お客さんと直接触れ合えるこの仕事はやっぱり楽しいです。」
一方、翁さんはまだ日本語に慣れておらず、
「主人は、よく『お客さんともっとコミュニケーションを取りたいのに上手く通じない、、、』とつぶやいています(笑)」と山崎さん。
「人気メニューは、主人の得意な四川系の麻婆豆腐とか、玉子きくらげですかね。辛い物好きの方々のリピートが多いんです。」
“お客さんに幸せが訪れますように”という意味が込められた「福臨」という名のもと、先代から続く25年もの挑戦を、今日も楽しみながら続けている。
(2022年2月掲載)

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