ナカムラコーヒー(愛媛県今治市)

今治商店街の「ナカムラコーヒー」の誕生秘話☕ふらっと入れるおいしいコーヒー屋さんが大切にしていることとは?

生まれは「商店街」
喫茶店が大好きになった幼少期
今治銀座商店街のかまぼこ屋の次男として生まれた、ナカムラコーヒーのオーナー中村 斎(ひとし)さん。
幼い頃からご両親が頻繁に喫茶店へ連れて行ってくれたことがキッカケとなり、喫茶店の雰囲気が大好きに。
中学卒業後、「このまま喫茶店をする!」と言っていた中村さんでしたが、ご両親に「頼むから大学まで行ってくれ」と言われ、高校卒業後は東京の大学に進学。
就職活動の時期になり、今後の人生に悩んでいた中村さんに対しご両親が、
「昔から『喫茶店をしたい!』って言ってたんだから、そういう道もアリなんじゃない?」
とアドバイスをくれ、ここで中村さんは一念発起します。
本格的にバリスタの道へ
当時からエスプレッソに興味があった中村さんは、すぐに東京の専門学校に通い始め、日本バリスタ協会が出しているバリスタライセンスを取得。
大学&専門学校を卒業後、今治に帰郷し、地元の喫茶店で2年弱の間修行しました。
25歳になった中村さんは「そろそろ自分のお店を出してみたい!失敗するなら早いうちに失敗しよう!」と思い、サポートを申し出てくれる人たちもいたため、同年の2016年にナカムラコーヒーを開業します。
コンセプトは“ふらっと入れるコーヒースタンド”
最適な場所は商店街
開業時、東京で流行っていたのは“コーヒースタンド”。「ああいう感じのお店がしたい!」と思った中村さんは戦略を立てます。
「コーヒースタンドのように皆んなにふらっと立ち寄ってもらいたい。だとすると、車が多いところより、歩行者が多いところの方が最適。ということは、それこそ生まれ育った商店街がいいんじゃないか!?」
もともとブティックが入っていた貸し店舗で開業することを決意し、商店街での営業をスタートしました。
ストーリーあるお店の内装
お店の内装には中村さんの想いが沢山詰まっているそう。
「ふらっと立ち寄っていただくためにも、床は”道路の延⻑感”を出せるようにコンクリートにしました。また、お店の外からでも目を引けるよう、ドアやソファーはターコイズブルーに。壁紙は白くして”店内には海と空が広がっている”といったストーリー性のある内装にしましたね。」
接客方法やメニューへのこだわり
“ふらっと入って気軽に楽しめるように”という中村さんの想いは、他にも様々なところで表現されているそう。
「気軽にコーヒーを飲んでもらうために、お店に入ってからコーヒーを飲むまでの時間をできる限り短くしています。」
「お店に入ったら人数を聞いて席に座っていただいてメニュー表を見て注文いただいて〜といった流れではな く、お店に入ったら先にレジで注文を済ませていただき、すぐにコーヒーをお持ちする。そういったシンプルなご提供の流れをとっています。」
コーヒーのメニューは、1分という短時間で淹れることのできるエスプレッソを中心としたラインナップとなっており、こだわりの強さが感じ取れます。
「”ふらっと入れるお店”なので、スイーツに関しては『見た目でも分かりやすく、安心できる味』を目指しています。」
おうち時間のひと工夫
「お店では試飲という意味でコーヒーを沢山飲んでいるので、おうちではコーヒーにシロップをかけています」 と話す中村さん。
ドリップコーヒーに牛乳をいれてそれに自分好みの市販のシロップを垂らして飲むと、おうち時間がより素敵なものになるんだとか。最近ではキャラメルやバニラ、ヘーゼルナッツ、メープルシロップなど色々な種類があるそう。
「妻の文香と結婚してから出来ることが増えたので、今後は幅をもっともっと広げていきたいですね。ちなみにSNSは最近から妻がやってくれるようになったので、いきなり写真の質があがりました(笑)」
ふらっと入れるコーヒー屋さん「ナカムラコーヒー」でサクッとテイクアウトして、ぶらっと商店街を歩いてみてはいかがでしょうか?
(2022年2月掲載)

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